丸紅 株主レポート「まるべに」

投資

株主レポート まるべに 2021年夏号(130号到着)

 丸紅株式会社の総会は無事に終了し、一昨日、第97回定時株主総会決議ご通知と株主レポート「まるべに」2021年夏号(130号)が到着しました。配当金に関しては、既に、総会前に支払が開始していますので、配当関係の書類は今回はありませんでした。

 本ブログでは、株主として意識しておいた方がいいであろう情報を「株主レポート まるべに」に限定することなく紹介することに致します。以下、配当推移・業績・株価に関して述べていきます(意見は個人的見解です)。

来期(2022年3月期)の配当金 34円(予定)と配当推移

 来期(2022年3月期)の配当金は、中間配当17円、期末配当17円、合計34円(下限、予定)との発表が会社からなされています。会社側の配当政策の基本は、連結配当性向25パーセント以上、期初に発表した金額を配当金額の下限とするというものです。なお、ここ数年の配当推移は以下の通りです。今期(2021年3月期・配当金2021年6月支払)は、中間・期末配当合計33円、今年6月初めに頂いた配当金は期末配当22円(1株)でした。株主の皆様の中にはは既に頂戴している方もおられることでしょう。以下に配当推移を示しておきます。会社のHPを参照しましたが、誤り等ありましても責任をもてませんのでご参考程度まで。

2021年3月期 33円(中間11円、期末22円)                     2020年3月期 35円(中間17円50銭、期末17円50銭)               2019年3月期 34円(中間17円、期末17円)                     2018年3月期 31円(中間12円50銭、期末18円50銭)                2017年3月期 23円(中間9円50銭、期末13円50銭)                 2016年3月期 21円(中間10円50銭、期末10円50銭)               2015年3月期 26円(中間13円、期末13円)                     2014年3月期 25円(中間12円50銭、期末12円50銭)                2013年3月期 24円(中間12円、期末12円)                       2012年3月期 20円(中間10円、期末10円)                      2011年3月期 12円(中間・期末の別は不明)                                 2010年3月期 8円50銭(同上)                            2009年3月期 10円(同上)                              2008年3月期 13円(同上)                               2007年3月期 10円(同上)                              2006年3月期  7円(同上)                              2005年3月期  4円(同上)                              2004年3月期  3年(同上) 

 上記の配当推移を見る限り、丸紅の配当額は中長期的視点でみると着実に上昇していることが明確です。来期、配当金の下限が34円であるというのは大いに期待できるものかと思われます。業績次第では、34円よりも増える可能性があることを意味しますから(もちろん、予想外の社会経済的変動があればそうでない場合も有り得ますが)。                           

株主レポート まるべに2021年夏号(130号)から

 株主レポート まるべにの冒頭では、社長のあいさつが掲載されています。全体を通して、2019年度(2020年3月期)の決算が赤字であったことを大変重く受け止めていることが読み取れます。そして、財務基盤の再生・強化と事業戦略の強化に取り組み、中長期的な企業価値向上の取り組む旨書かれております。

 2019年度(2020年3月期)に赤字(1975億円)を出したものの、2020年度(2021年3月期)には黒字(2253億円)に転換しています。これは大いに評価すべきことと思います。セグメント別に見ると、アグリ事業(穀物)で1195億円改善、エネルギー1613億円改善、金属671億円改善といったところが目を引きます。特に、金属は丸紅に限らず商社全般を通して、利益源となるときと損失源になるときとがあり大変リスクの高い分野なのでリスクの高いセグメントであろうと思われます。次年度である2021年度(2022年3月期)では、2300億円の純利益を上げることを予定しており、ほぼ前年度(2020年度)と同水準を予定しているようです。2021年度(2022年3月期)は会社の掲げる中期経営戦略「GC2021」の最終年度になりますので、株主としては、増収増益、ひいては株価・配当金のUPを期待したいところです。

 最後の頁には、2021年5月24日に竹橋にある新本社ビルに移転したことが紹介されています。東京メトロ東西線の竹橋駅からすぐの、国立大学教員や国家公務員等であれば利用したことがあるであろうKKR東京の隣に所在します。昨今の働き方改革に連動して、社内における席は自由席とのことで社員の皆様の知的生産性向上が期待されているようです。

株価について(少し書き足しました)

 会社が用意した資料によれば、2020年度3月末を100とした場合における株価を数値化しておりますが、それによると2021年3月段階では160を超える株価水準になっています。その後も株価は上昇しているので、現段階では160を遥かに上回っているでしょう。現に、2021年6月には株価が終値ベースで1000円を超え、その後、1000円を境に行ったり来たりの状態です。2021年6月25日の終値では991.7円です。

 今後、株価がどうなるかは誰にも予想できないところかと思いますが、私の個人的感覚では何か材料が出てこないと大きく上げることはないかなと思っています。各企業が堅実な経営を展開していても、株価はNY市場が大きく値を下げれば東京市場も連れだって下げるというのはやむを得ない面もありますので下げを警戒しつつ、どこまで上値を追うことができるのかが注目されるところでしょう。

 この段階で利益確定売りをするのか、もう少し様子をみてより利益の拡大化を図るのか、判断が難しい局面です。個人的には、最高値で売り抜けるなんてことは不可能だと思っていますので、自分として納得のいくレベルで売り抜ければよいかなと思っています。ですので、株主それぞれで(買い時はもちろん)売るべき時は違うのだと思っています。株価が大幅に下げた際の投げ売りだけはしたくはないですが。ともかくも、株主の皆様が納得のいく時期に売買ができますように。その際、誰かの判断を参考にすることは有り得ても最終的な判断は自己責任に基づき自分で行うことが大切です。誰かの判断に従属しているようでは、利益をあげたときであっても本当の意味での満足感を味わうことができませし、損害を被った時も納得できないからです。

 株主の皆様が、丸紅株で納得のいく成果を上げられますように。上記は、総合商社について分析した興味深い本です。

 株主総会招集通知が来た時点でも丸紅については言及しています。以下をご参照ください。      https://www.syagakuken.com/marubeni/

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