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大手商社3社目
昨日、私が株式を所有している丸紅株式会社より株主総会招集通知が来ました。日本には大手商社を指す用語として五大商社という用語が存在します。三井物産、三菱商事、住友商事、丸紅、伊藤忠商事の5社を指します。その内、私は資金面が限定されていることもあり、すべての株式を購入することはできませんでした。先日来、本ブログで紹介した三井物産、三菱商事、そして本日の丸紅、の3社の株式を所有しています。残念ながら、伊藤忠商事、住友商事の株式は所有していません。お金ができれば是非買いたいですが。
私にとっては、丸紅株式会社の株主総会の招集通知が大手商社3社目になります。株主の権利として自益権・共益権が認められており、自益権の一つとして利益配当請求権が認められています。それ故、法的にみて配当について興味・関心をもつのは株主として当然のことです。また、投資家である以上、配当金に興味・関心があるのは当たり前のことですね。ここでは、丸紅株式会社を例に配当金について深堀してみます。また、丸紅の株主総会等についても概観します。更に、ここ最近になり丸紅の株価が1000円を超えましたので上昇トレンドにおける投資家の行動についても概観します。
期末配当ー総会前の受取可能(丸紅)
会社法453条では「株式会社は、その株主(当該株式会社を除く。)に対し、剰余金の配当をすることができる。」、同454条では「株式会社は、前条の規定による剰余金の配当をしようとするときは、その都度、株主総会の決議によって・・・定めなければならない。」と規定されています。ここにいう剰余金の配当とは、株主への配当金のことです。
上記の条文から明らかなように配当金の支給に関しては、株主総会での決議が必要であり、かつては配当金を受け取るのは総会後、つまりは(3月決算の会社であれば)6月下旬頃が圧倒的多数でした、現在でもこのような方式を採用する会社が多いと感じます。その後、原則的には総会決議が必要ですが、例外的に総会決議を経ることなく取締役会決議で配当金支給を決定することが可能になり、いくつかの会社では総会前に配当金を受け取ることができるようになりました(会社法459条1項参照)。
丸紅株式会社は、総会前に配当金を受領できる会社の一つです。有難いことです。
配当金の詳細(丸紅)
今回は、期末配当金として1株22円が支払われます(既に支払済の中間配当が1株11円ですので、2021年3月期における1株あたりの配当は年間33円です)。次年度である2022年3月期における配当は、中間配当・期末配当ともに1株17円、年間で1株34円が予定されています。現在の株価から配当金を割った値が配当利回りになります。一般に商社は配当利回りが良いとされていますが、関心のある方はご自身で調べられると良いでしょう。その際、配当額については必ず一次情報である会社のHPにあたり最新の配当額を調べることが肝要です。予定が変化することが有り得ますので。
配当利回りは、業種ごとの際が大きいように感じます。同じ業種でも財務状況や経営方針等により株主にどれだけ換言するのかはまさに会社によるとしか言えません。個人的には、大手商社は概ね配当利回りは良い方だと感じています。
なお、郵便局で受取予定の方は、本年7月16日(金)までですのでお忘れなきよう。
配当金受領方法ーどの方法がよいのか
配当金受領方法として3つの方法が存在します。第一は、郵便為替証書のような「〇〇期期末配当金領収書」を郵便局に持参してお金を受け取る方法、第二は、自らの有する銀行・ゆうちょ銀行の口座への振込を指定する方法、第三は、口座を作っている証券会社に送金してもらうという方法(正確には、株式数比例配分方式、と称します)です。歴史的には、第三の方法が最新の方法であったと記憶しています。私は、株式投資を開始した頃は、良く分からなかったので第一の方法で配当金を受領していました。その後、もれなく全銘柄の配当金を受領できるという便利さから第三の方法(株式数比例配分方式)を選択し今に至っています。
では、配当を受け取る方法としてどの方法がいいのでしょうか。お好みで決めて全然構わないですが私の経験からすると株式投資を開始した時は、郵便局で貰うのが良いでしょう。というのは、株式投資をしている・自分は投資家何だという実感をもて、より熱心に投資の勉強を熱心に行うようになると考えられるからです。株式投資をして一定年数が経過し投資する銘柄数が多くなると、一々郵便局で配当金を貰うのことが当たり前のことになり、逆に面倒に感じだしますので、株式数比例配分方式が良いのではと思います。
丸紅株式会社の株主総会(コロナ前と本年)
私は、2018年か2019年の丸紅株式会社の株主総会に出席したと記憶しています。会場は今年と同じく大手町駅直結のパレスホテルでした。その際、大手町駅の地下をかなり歩いた記憶があります。むしろ早々に地上に出た方が分かりやすいのではないかと後になり気付きました。丸紅の株主は、他の大手商社と同様に株主数が多い(第97回定時株主総会招集ご通知51頁では、直近の株主数は20万9517人で、所有株数が100~1000株未満の株主が98081名、1000~10000株未満の株主が82513名います。おそらくは、個人株主は10万人を超えて存在することが推測できます)こともあり、会場に多くの方がいたこともありあまり長居をしてはいけないと判断して質疑応答の前に会場から失礼しました。
本年は冊子とは別の書面が同封されており、そこには総会当日の来場を控えて欲しい、極力、書面またはインターネットでの議決権を行使してほしい、会場に来られる株主に対しては体調が悪ければ入場お断り・途中退席をお願いすることがある、ということが詳細に書かれています(当社「第97回定時株主総会」における対応について、参照)。総会土産の用意がないことも明確に示されています。
追加・丸紅株式会社の株価動向
かねてより、上昇基調にあった丸紅の株価ですが、令和3年6月3日(木)に高値で1000円を突破し、ついに令和3年6月4日(金)に終値ベースで1000円を超え1014.5円となりました。同日の高値では1016.5円となり年初来高値を記録するに至っています。これまで、3桁の水準で我慢して保有を続けいつの日か4桁になることを期待していた皆様、おめでとうございます。
証券取引場が休みであった土日を経て、月曜日である6月7日にどのような売買がなされ株価が形成されるのか、大変興味深いところです。丸紅株の動向は素人である私には解明できかねますが、このような株価上昇トレンド(傾向)の際、投資家としてどう行動すべきなのかは大変難しく、永遠の難問であるともいえましょう。どの時期に買うのかよりどの時期に売るのかの方が難しいと感じる方も多いと思います。
株価上昇トレンドの際に取るべき方法としては大きく2つの方法があり得ます。第一は、一定の利益が確保できるのなら早々に利益確定売りをするという方法です。この方法の欠点は、更に、どんどんと株価が上昇することもあり、売る時期が早すぎたという後悔に苛まれる点です。第二は、当該銘柄が高値を追うものと確信して保有を継続する方法です。この方法の欠点は、一転して株価下落トレンド(傾向)に突入し、得られる利益を獲得できなくなり塩漬け状態になる危険があるという点です。
このように株式投資は一定のリスクがあり、また、リスクがあるからこそのリターンが得られることを再認識します。株式投資が自分の人生においてどのようなものであり、どの程度のリスクをとるつもりなのかにより、根本的な対応が異なるように思います。なぜ自分は株式投資をするのかという点は常に明確にしておくと、自ずと個々の銘柄の売買判断においても迷うことはないのだという当たり前のことにやっと気づいた始末です。お恥ずかしい話です。以下の本は、丸紅について書かれた本です。ご参考まで。
では、皆様が投資で納得のいく成果を出されますように。なお、丸紅については、株主総会終了後にも言及しています。よろしければ、以下をご参照下さい。 https://www.syagakuken.com/marubeni-report2021/
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